ギャンブルを学んで奨学金について考えよう

まいど、もっちゃんです。

今週の東洋経済は「新借金地獄」です。表紙に「銀行カードローン、奨学金、住宅ローン、 思わぬ落とし穴」とあり、特に奨学金が気になったので雑誌を手に取りました。
記事を見てみると、ふむふむなるほど。奨学金の返済で困っている人がたくさんいることがわかりました。
この記事の中盤以降に奨学金延滞率の高い大学、専門学校のランキングを1位から5位まで掲載しているので、気になる方は是非読んで下さい。

ところで、みなさんは奨学金を借りたことがありますか? ここ数年、奨学金を返済できない学生が増えてきて社会問題化しています。
僕も毎月27000円返済しています。今まで何度か無職期間を経験していて、その度に奨学金返済の一時停止を申込み、返済を止めていました。今も返済が続いており、なかなか厳しいです。期間工時代に奨学金返済で苦労していた方を何人も見かけました。

なぜ奨学金問題が大きく取り上げられるようになってきたのでしょうか?

それは、リスクとリターンのことを考えずに安易に進学してしまう学生が増えたからだと思います。

大学に通って「お金」と「時間」という貴重な資源を投資したにもかかわらず、その投資に見合ったリターンを得られない人が増えたことでこの問題が大きくなっていると感じます。

昔は大学を出ているだけで「偉い」「賢い」「優秀」というイメージがありました。
実際に昔大学を卒業した人は、今大学を卒業した人たちより優秀だったと思います。なぜなら今と違って大学全入時代ではなかったからです。今は選びさえしなければ、大学に入ることができます。昔だったら学力不足で大学に進学できなかったような生徒も大学に入学できる時代です。今の状況だと優秀な人をスクリーニングするための大学というフィルターが機能を果たしていません。

できる仕事よりも、やりがいや生きがい、夢を重視して進学先を検討した結果、出口の良くない(良い就職先がない)学校に進学してしまい、結果として卒業時に安定した収入を得られなくなるのだと思います。
昔に比べて進学する人も増え、大学、専門学校など進学先は増えています。少子高齢化で将来必ず定員割れする大学、専門学校がでてくることはわかりきっているのに増え続けています。
進学する理由として高校卒業してすぐに働くのが嫌、また周囲が進学するからといった安易な理由で大学卒業後のことを考えずに進学を選択する人達もいます。

僕は将来のことを考えて一定レベル以上の就職先が約束された大学だったら進学して、そうでない場合進学はしない方がいいと思います。

三流大学や専門学校のパンフレットを見てみるとごくごく限られた超優良な就職先や突出して目立った功績を残した生徒が紹介されて、学力の低い生徒が「この学校に入ればもしかしたら僕もこんないい会社に就職できるかもしれない」と勘違いしたり、もしくは大き過ぎる希望をもってしまう場合があります。可能性は限りなく0に近いのだけれど、パンフレットを見るとその気になってしまいます。たしかにその優良企業に入れた学生は学力もあり優秀だったのでしょうが、そんな生徒はごくまれで、ほとんどはその他大勢の普通の学生です。

一流大学からだと三流大学に比べて多くの生徒が優良企業に入ることができます。仮に7割の生徒が優良企業に入れるとします。一流大学の7割の生徒が入れる優良企業でも、三流大学からだと大学内で上位1%しか入れない企業だったりします。

ここで、以前書いたギャンブルでの知識「オッズ」が役に立ちます。

一流大学を卒業するのにも、三流大学、専門学校(専門学校は2年、3年、4年など学校によって違う)を卒業するのにも投資する「時間」と「お金」は同じです。国公立だったりすると一流大学の方が三流大学より学費が安いなんてこともあります。

4年間の貴重な時間と約1000万円という大きな投資をします。一流大学だとその投資に見合った賃金を得られる就職先を見つけられる可能性が高いです。三流大学だと、その可能性はとても低く、多くの人は投資に見合わないような小さなリターンしか得られないような就職先で働くことになります。

わかりやすくするためにすごく極端な例を書きます。

一流大学を卒業した場合の期待値

高収入の場合 生涯賃金 4.5億×70%=3.15億
低収入の場合 生涯賃金 1.8億×30%=1.8億
リターン 4.95億円

リターン4.95億円ー0.1億円(学費への投資)=4.85億円

三流大学を卒業した場合の期待値

高収入の場合 生涯賃金4.5億円×1%=450万円
低収入の場合 生涯賃金1.8億円×99%=1.782億円
リターン 1.827億円

リターン 1.827億円ー0.1億円(学費への投資)=1.727億円

一流大学と三流大学を卒業した場合の期待値の差
4.95億円ー1.827億円=3.123億円

これだけ違いがでます。

そして、新卒で働き始めの頃は給料が低いです。手取りがだいたい18~19万ほどです。その給与に対して月2万円程度の奨学金の返済はとてつもなく重たいです。これでは将来設計を立てるのがとても難しくなります。しかも、ブラック企業に入ってしまったり、病気や怪我で働けない状態がつづくと、もう後がなくなってしまいます。

三流大学や専門学校に行くということは、ものすごく勝つ確率の低いギャンブルをしているようなものだということだと思います。

今週の東洋経済にはとても画期的なランキングが掲載されています。
それは奨学金の延滞率の高い大学と専門学校がランキングです。日本学生支援機構の「学校毎の貸与率及び返還に関する情報」でも見ることが出来ますが、学校に配慮してかランキング形式で見ることができません。今週の東洋経済はこの部分を知るためだけでも十分買う価値があると思いました。

延滞率の高い大学ランキング1位〜5位

順位学校名延滞率(%)過去5年の
貸与終了者
延滞3ヶ月以上の
学生数
学生数
1至誠館大学9.9315115181
2鈴鹿大学7.3220515211
3東大阪大学7.2826119255
4沖縄大学6.6616511101800
5芦屋大学6.453120749

延滞率の高い専門学校ランキング 1位〜5位

順位学校名延滞率(%)過去5年の
貸与終了者
延滞3ヶ月以上の
学生数
学生数
1東京ダンス&アクターズ専門学校6.4232721376
2窪田理容美容専門学校6.3839225340
3東京メディカル・スポーツ専門学校6.3152333706
4東京モード学園6.18793491334
5東京工学院専門学校5.8458234768

このブログ記事では大学、専門学校ともに5位までしか掲載していませんが、東洋経済には30位まで掲載されています。もし進学を控えている、また進学を控えているお子さんがいらっしゃる方は是非一度見ておくことをオススメします。

大学進学時点で学力の低い人は学校での勉強は向いていないと開き直って、社会にでて稼ぐ力を身につける努力をしたほうがよっぽどリターンが大きくなると思います。
大学に進学しないということは、その時点で1000万円のお金が浮きます。さらに高校卒業後すぐに働くので大学進学組が大学で勉強している(または遊んでいる)4年間でお金を稼ぐことができます。浮いた費用と稼げるお金を合わせると1500万円くらいになると思います。
高校では全く勉強できなかったけど、大学にいってから学力が伸びるという例外パターンもあると思いますが、確率が低いです。なので、三流大学や専門学校ににいくくらいならすぐに社会にでて働いて稼ぐ能力を磨いた方がいいです。
もちろん「それでも僕(私)は、進学したい!」という強い意志をもって奨学金を借りて自分の学びたいことを学びにいくのもありです。人生一度きりですからね。ただし、その場合にはさきほど書いたようなリスクを知り、そのリスクを引き受けた上で進路選択を行った方がいいです。

最後に、奨学金制度が利用されることで誰が一番得をするのか考えてみました。
それは三流大学や専門学校に通う教授や講師など、教える側学校の運営をしている人達ではないかと思います。もし、これから奨学金を借りるために学力審査が必要となり、学力不足で奨学金が借りれずに進学を断念して就職せざるを得ない人が続出したら、今まで学力の低い学生の受け皿となってきた三流大学や専門学校で働いていた教授や講師、運営者が困ります。生徒が来ないと授業料収入が得られず、給料がもらえなくなるからです。

本当は彼らもわかっているはずです。「うちみたいな大学にきても時間とお金の無駄。うちの大学(専門学校)にくるくらいなら、早く社会に出て稼ぐ力を身に着けたほうが良い」と。

奨学金を借りて進学しようとしている方、また奨学金を借りて子どもを進学させようとしている方がいらっしゃったらこの機会に一度リスクとリターンのことを考えてよく検討してみて下さい。

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